4月 10日 

井上 「お、浅田おはよう」

浅田 「ああ井上・・おはよう・・俺今ずっと考えてたんだけどさ」

井上 「偶然だな・・俺も今ずっと考えてたんだ・・」

浅田 「・・・・やっぱ言うのやめた」

井上 「え〜?なんでさ」

浅田 「お前が俺の真似する時は大抵やな予感がするからな」

井上 「そんなことないよ・・真面目な話さ・・」

浅田 「マジで?」

井上 「マジで・・」

浅田 「じゃあ言ってみろ」

井上 「いやこれがさ・・大したことねぇんだけどさ」

浅田 「殺すぞ?」

井上 「今日って入学式じゃね?」

浅田 「殺すぞ?えぇおい!」

井上 「そんでさ・・俺ら遅刻してたりするじゃん」

浅田 「・・・はい・・?」

井上 「これってさ・・」

浅田 「・・・・・」

井上 「まずいんじゃね?」

浅田 「大したことあるんじゃん・・」

井上 「ところで浅田の考え事って何?」

浅田 「教頭先生って偉いのに校長がいるからどうしても偉く見えないよなって」

井上 「あ〜それわかる」

浅田 「だろ?」

井上 「でもさ・・雑務こなしてるのはどっちかというと教頭のほうだよな」

浅田 「ん〜まぁな」

井上 「そういう意味では人間的に偉くね?」

浅田 「なぁ・・」

井上 「ん?」

浅田 「昔から校長が絶好調っていうダジャレあるよな」

井上 「あるな」

浅田 「でもさ・・教頭が絶好調だったら・・なんかムカツカね?」

井上 「あ〜わかるわ」

浅田 「教頭ってそういう雑務で忙しい分疲れてるのがお似合いだと思うんだ」

井上 「うんうん」

浅田 「って・・早くしねぇと!」

井上 「お・・桜・・」

浅田 「春だわな〜」

生徒A 「せんせ〜浅田と井上が校庭で黄昏ています」

担任 「入学そうそうあいつら・・」

4月 12日 

浅田 「お、井上」

井上 「おー浅田」

浅田 「何してんの?こんなとこで」

井上 「お前もう部活決まった?」

浅田 「いんや・・まぁ適当に決めるさ」

井上 「じゃあよ・・パトリシア様研究部にしようよ」

浅田 「・・・・遠慮」

井上 「しないでいいからさ・・ちょっと見に行くだけでもさ」

浅田 「お、おいおいおい」

井上 「ここが部室だよ」

浅田 「パトリシアって誰だよ」

井上 「ばかやろう!パトリシア様って言えよ」

浅田 「ぐはぁ・・いてぇ・・アゴにでこピンされてあんまし痛みがこなかった時みたいなショウテイ喰らったじゃねぇか!」

井上 「パトリシア様は購買のおばちゃんだよ」

浅田 「・・・」

井上 「結構ファンが多いんだ・・俺昨日のうちに先輩に誘われてさ、行ってみたらものすごかったから入ったんだ」

浅田 「何がどうすごいんだ?」

井上 「だからパトリシアが・・」

浅田 「パトリシアが?」

井上 「ぱ・・パトリシャア様が」

浅田 「変わったぞ名前が!どんな赤い彗星だよ!」

井上 「うー・・・・」

浅田 「・・・・」

井上 「・・・・」

浅田 「っで・・何がどうすごいんだ?」

井上 「えーっと・・つ・・爪垢が?」

浅田 「爪垢!?」

井上 「ほ・・他には・・パトリシア様の作る焼きそばパンは絶品なんだ」

浅田 「おーそれはいいな」

井上 「おーそう思う?じゃあ今すぐ入部届けを」

浅田 「入らないけどな」

井上 「・・・えーと」

浅田 「入らないけどな」

井上 「今なら漏れなくパトリシア様携帯ストラップが・・」

浅田 「入らないけどな」

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